みなさんこんにちは。
私が2010年にウプサラ大学へ交換留学をした際、私の念頭にあったのは系統比較を学びたいということでした。当時日本で系統比較法を研究者から直接学べる機会はほぼ皆無で、教科書もHarvey and Pagel (1991)の和訳しかなかったので系統比較法を学びたいと思っていた私としては出て行くのが近道だったのです。私がウプサラ大学で博士課程をしていた2011年〜2015年はそれまで限られたリソースにアクセスできる一部の研究者しか実質できていなかった系統比較法がRの発展に伴って広く一般化し、それを契機に爆発的多様化を遂げた時期でした。今でも系統比較は新たな手法が次々に開発されている極めてアクティブな研究分野です。 しかし、系統比較法は一般的に統計(数字全般)に疎い生物学者にとって敷居が高い印象を持たれているようです。これは確かな面もあって、例えば応用例が多く業務用の統計ソフトがカバーしているような一般統計手法と違い、応用例の限られている系統比較法では研究者が手作りしたツールを使うしかありません。そのためバグとは常に隣り合わせであるうえ、結果をどう解釈するかについて研究者自身の知識に委ねられている比重が普通の統計手法より多いかもしれません。しかし、経験をしてみるとそれにも慣れてきます。また、やや難解な数式が時として出現しますが、ユーザーとしてはほとんどの場合数式の意味がわかれば十分です。それでも系統比較法が浸透していないのは、日本語で最新の専門的内容に触れる機会がないからでしょう。 こういう背景から、ゼロからはじめる系統比較について書いていこうと思います。私は統計学者ではないので統計的な詳細について説明できない部分もあるのですが、それを言い訳にしていてはいつまでも成長できないので自分自身の勉強も兼ねて頑張ろうと思います。基本的なスタンスは
という感じで初心者にできる限り優しくしようと思います。まず初回の今日は統計比較について学ぶ際有用なリンクについて紹介します。 今後紹介して行く記事でわからないことがあればリンク先で探ればほとんど解決すると思います。実際のところこれらのリンク先を丁寧に読めば私の連載は必要ないのですが、日本語で読めるリソースがあることも大切な場合があると信じています。 系統を使った解析はこれまで独立した分野として存在してきたマクロな進化とミクロな進化を統合する上で欠かせない手法です。日本ではマクロな進化という視点がそもそもあまり発展してこなかったこともあって系統解析に対する理解が深まってきませんでした。しかし、膨大なデータがウェブ上で公開されるようになってマクロな生物学は高いポテンシャルを秘めた学問分野となりつつあります。私の連載記事がそのようなリソースの有効活用につながることになればと思います。 それでは、また。
3 Comments
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AUTHOR北欧で研究している日本人進化生物学者 ArchivesCategories |